骨塩定量測定とは、DXA法という測定方法で、X線を用いて骨の密度を測定する検査です。人体はX線の透過という観点で見た時、骨と軟部組織からなる2成分系として考えることができます。この性質に着目すると、異なる2種類の放射線を交互に人体に照射し、人体を透過した後のX線の減弱を測定することにより、各々の成分量を定量することができます。骨粗鬆症による骨折リスクの評価には、骨折の好発部位と同じ部位の骨密度測定が有効であるため、腰椎、大腿骨、前腕(橈骨)で測定を行います。
わが国では、人口の急激な高齢化に伴い、骨粗鬆症の患者が年々増加しており、その数はおよそ1300万人と推測されています。女性は65歳を過ぎると約半数が、男性は75歳を過ぎると約20%が骨粗鬆症に罹患しています。
健康な骨に比べて、骨粗鬆症の骨はスカスカの状態になっています。このように骨密度が低下し、骨粗鬆症になると骨折しやすくなってしまうため、骨折のリスクを評価するために骨密度測定を行います。
骨塩定量測定装置
日立製作所社製 DCS-900FX
撮影部位によって異なりますが、5~15分程度です。
放射線科窓口16番にて受付をお願いします。ご本人確認のため、診察券または受付票をお出しください。第5撮影室にて検査を行います。
撮影は基本的には腰椎と大腿骨です。撮影する部位に金属やプラスチック類がある場合は外していただくか、着替えていただきます。湿布やカイロ等は剥がして下さい。
装置の寝台に仰向けで寝ていただき膝下にクッションを入れます。両上肢は拳上した状態で腰椎の撮影を行います。次に、仰向けで寝たまま両下肢を伸展し、軽く内股にした状態で大腿骨の撮影を行います。撮影時間はそれぞれ30秒ほどです。
撮影終了後、更衣していただき検査終了です。
検査当日に診察がある場合、骨密度測定結果をお渡しします。結果が出るまで5~10分ほどかかりますので検査室外の待合にてお待ちください。
・診察券または受付票
・検査案内用紙または検査予約用紙
過去に腰椎圧迫骨折や大腿骨頸部骨折をしたことがある方、またそれにより金属などで骨を固定している方は、担当技師にお申し出ください。