総合トップ部門紹介放射線科部血管造影検査

血管造影検査

血管撮影

血管造影検査とは

カテーテルと呼ばれる細い管を血管内に挿入し、造影剤という薬を血管内に注入して、目的とする病変部位の血管異常を観察・治療します。これによって外科手術に頼るしかなかった治療が、全身麻酔や身体にメスを入れることなく実施できることが多くなりました。当院では、平成5年頃から30年間以上に渡りカテーテル検査による診断・治療に取り組んでおります。現在は主に、心疾患への対処を行っております。「虚血性心疾患」とは、心臓の筋肉(心筋)へ血液を送る冠動脈という血管の血液の流れが悪くなったり、詰まったりすることで心筋が酸素不足となり、狭心症や心筋梗塞を引き起こすことをいいます。心疾患による死亡率はがんに次いで死因第2位を占めており、様々な検査の中でも特に緊急を要し、迅速な治療が必要です。検査は、循環器内科医師、看護師、臨床工学技士、診療放射線技師がひとつのチームとなって行います。
心臓疾患についてお悩みや疑問をお持ちの方は、一度担当医にご相談ください。

血管造影室と装置

 血管撮影装置
  フィリップス社製Azurion3 F15

 インジェクター装置
  シーマン社製 Zone Master Neo

この装置は「一般社団法人日本損害保険協会寄付金(自動車損害賠償責任保険運用益助成金)による2022年度交通災害等救急医療機器整備事業」により整備されました

この装置は、低い被ばく線量と少量の造影剤で細い血管の映像を鮮明に映し出すことが可能です。
患者様へのご負担を、より一層軽減できる装置となっております。

冠動脈造影撮影

心臓の栄養血管である冠動脈の状態を動画で撮影し、観察・治療を行います。
足の付け根や腕の動脈からカテーテルと呼ばれる細い管を冠動脈まで挿入し、造影剤を流して細くなったり詰まっている部分があるか確認します。治療が必要な場合、冠動脈の目的部分を風船で拡張した後に、ステントと呼ばれる金網の筒を留置し、血管形成の改善を図ります。

            治療前
           治療後

ペースメーカー挿入

心臓は体全体に血液を送るポンプの役割をしています。通常、安静時には1分間に約60~90回、拍動しています。脈拍は、安静時には少なくなり、運動すると増えるように、自動的に調整されています。様々な原因で脈が遅くなってしまう病気を、徐脈性不整脈(房室ブロック、洞不全症候群など)と言います。脈が遅いことが原因で脳や大切な臓器に必要な血液量がまわらなくなるため、失神、めまい、息切れなどの症状が出現します。症状が強い場合には、ペースメーカーを埋め込む手術を行います。ペースメーカーとは、心臓に電気刺激を送り、脈が正常よりも遅い時に心臓の脈拍数を正常範囲内に増やす機械です。通常、左の鎖骨下の皮膚に500円玉より少し大きな電池を埋め込み、そこに繋がるリード線を鎖骨下静脈から心臓に通して固定します。

造影剤の注意点

副作用が検査中および検査後に出ることがあります。
副作用には、皮膚症状、呼吸器症状、アレルギ-様症状、急激な血圧低下、ショックなどの症状があります。
気になることがございましたら担当者にお申し付けください。

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